時代の夜明けとなるか、不動産の「民主化」がひそかに進行中
時代は常に移り変わります。現代を生きる我々には自覚がなくとも、50年、100年後と時代が変わって振り返ってみると、「あの頃はあんな時代だったな」と気づくものなのかもしれません。 日本の民主化の歴史 今から百年前の日本は大正時代で、デモクラシーという民主化の流れが大きくうねりを上げた時代でした。明治維新から半世紀を経るなかで、多くの事件があり、血も流れ、民衆が実権を勝ち取っていきました。その後、太平洋戦争、敗戦、占領という後退と前進を重ねながら今の憲法が定められ、基本的にはその枠組みの中で成長、繁栄し続けて現代の日本があります。 さて、この先はどうなるのでしょうか?その答えは、みなさんがそれぞれで考えてほしいところですが、ひとつには、しばらくはこの延長で進んでいくだろうという考え方があります。現代でもさまざまのところで民主化の流れが進んでいます。 政治に限らず職場や学校などでも進む「民主化」 政治で言えば、ある年齢以上の国民であれば誰でも選挙権とそれに立候補する権利とを有します。東京都の知事選で並ぶポスターを見ていると、正直怪しげな立候補者も多数入り混じりますが、それを許容するのは民主的な光景とも言えます。 政治以外の場面でも同様です。職場や学校などでは、かつての体罰教師や高圧的上司も姿を消し、個人の権利や考えが尊重される流れです。これらの流れは、あらゆる場面で現在も進行中と言えるでしょう。 「セルフサービス」という民主化 消費の世界においては、似たような流れとして「セルフサービス化」の流れがあります。これについては過去のブログでも書きましたが、インターネットや端末機器の進化など技術革新も背景にあります。かつては、ガソリンの給油機を素人が操作することは考えられず、一定の資格や訓練を受けた者のみが行えるものでした。 セルフサービス(DIY)の時代 https://www.ieichiba.com/blog/493?DIY リフォームのDIYはもう当たり前の世界です。アイドルタレントが奮闘しながら自分らで小屋を建てたりするのが人気番組で、その影響が大きいと思います。多少下手でも、自分でやることが「カッコいい」というイメージが浸透しました。かつてはプロの職人だけしかやれないものでしたが、もうパンドラの箱が開かれてしまった感があります。 不動産の世界にも広がるセルフサービス 今後はさらに、あらゆる分野においてセルフサービスが広がっていくと考えられます。そのひとつが「不動産」です。すでに「サラリーマン大家」となる人が増えて、業者顔負けのプロ級の人もいます。しかしそういう人たちでも、不動産の「流通」のところは不動産会社に依頼するしかありませんでした。 そこに「家いちば」のようなセルフサービスのサイトが登場しました。これらサイトを使えば、不動産の買い手、借り手を自分で探すことができます。これまで、不動産会社が独占していた役割がいよいよ一般の人々に解放されたのです。 民主化の先にある真の「自由」 このような一連の流れを歴史を俯瞰して眺めると、これが大きくは「民主化」の流れであることが分かります。世界的には産業革命をきっかけとして民主化が大きく広がりはじめ、今ではさらにインターネットの力によって、かつては考えられなかった分野にまで民主化が広がっているのです。これは時代の流れであり、大きなうねりであり、後戻りすることなくじわじわと進んでいくことでしょう 民主化の先にあるのは「自由」です。これで我々は本当の自由を得るのです。不動産の自由です。不動産が自由になれば、人生の大部分も自由になります。これまでは「仕方がない」「こんなものだ」とあきらめていたことが、そうでなくなります。とってもわくわくしませんか? (家いちばコンサルタント 藤木哲也)
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