不動産を直接売り買いする人たちの掲示板「家いちば」

診察日誌

門前町として栄えた老舗商店街で飲食店の誘致

これまで長い間、住居付き店舗として貸し出していた築40年を超える古い木造の家屋だが、かつてのテナントの総菜屋が退去して空き家状態になっていたところ、ひとまず2階の住居部分に親が住み始め、居心地の良さもあって当分住み続けることを決め、そうすると1階の空き店舗だけが残ってしまい、これの使い道を考えあぐねていた。 時代をさらに遡ると、先代の戦前の頃から商店街に海産物の乾物屋を構えていて、戦時中の接収により今の場所に移転となり、しばらく乾物屋を続けていたが、時代の流れで横浜の店舗はたたみ、店子に貸し出していた。その経緯もあって、地元になじみと愛着が深く、また2階に住み込むこともあって、いいテナントに貸したいというご要望が強かった。それを実現するプロジェクトとしてスタートした。 建物としては、元々住居兼店舗の造りをしていたため、1階と2階の動線や設備配管類を分ける措置も必要であった。それにかかる費用負担をオーナーとテナントで区分けし、またそれと同時に賃料条件などをどのようにまとめていくかがポイントであった。既存テナントが残していった厨房機器などがどれだけ使用可能かの見極めも、費用面で重要であった。最終的には、同じ横浜市内の近くの商店街で店をたたんだばかりのご主人が出店希望者としてあらわれ、下町気質の人柄がオーナーとの相性も合い、交渉もスムーズに進めることができた。賃貸借契約は公正証書を使うなど、万が一のトラブルに備える配慮もした。賃料条件も、納得のいく内容となった。 【プロジェクト概要】 物件場所: 神奈川県横浜市南区 物件タイプ: 木造住居兼店舗 ご依頼者: 個人所有者のご子息 プロジェクトの目的: 飲食店舗の貸室整備、リースアップ 完了時期: 2015年12月 サービスメニュー: 不動産改修コンサルティング (家いちばコンサルタント 藤木哲也)

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