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田舎図鑑
故郷の佐伯区
広島県広島市
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学校帰りの冒険、田んぼでの虫取り、夏休みのラジオ体操 そのあとの探検
田舎すぎて何もない、学校までの坂道が地獄
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信州梓川
長野県松本市
上京して20年弱が経ち、
母も認知症となって施設に入り、誰も住まなくなった長野県の実家。一時は手放そうと考えていましたが、3歳と1歳の息子に自然豊かな地で遊ばせたいという思いから、もうしばらく別荘として利用することにしました。 かつてここに住んでいた頃は何にも無くてつまらない場所だと思っていましたが、美しい自然や新鮮な野菜や果物、温泉など、たくさんの観光地もあり、今では時々帰りたくなる、第二の拠点となりました。私の住む梓川周辺は「信州」の名をブランドとして、信州そばや信州サーモン、わさびや林檎などが有名です。桃とネクタリンの自然交配によって生まれた「ワッサー」や、隣町「波田町」の「下原(しもっぱら)すいか」も美味しく、シーズン時はこいつを目当てに帰ることもあります。 写真にある「国営アルプスあづみの公園」は、近所の堀金にあるとても大きな公園で、このような子供と過ごしやすい場所が多くあるのも、子育て世帯には嬉しい場所だったんだなと、家庭を持つことで気付かされました。 昔は何にも無かった実家の周辺も、今は新築の家が随分と増えました。土地が安いことから、移住してくる人も多いようです。
南伊豆
静岡県南伊豆町
伊豆半島の最南端。電車の
駅もない場所に、南伊豆町はあります。 でも実際に来てみると、その“端っこ”感は、どこか安心感に変わります。 目の前には、季節や時間で色を変える海。 少し内陸に入れば、山と川に囲まれた集落が広がります。 観光地として名前が知られる弓ヶ浜や石廊崎がある一方で、 生活のリズムはとても静かで、ゆっくりです。 朝は波の音や鳥の声で目が覚め、 昼は誰かの軽トラが通り、 夕方には「今日は海どうだった?」なんて会話が交わされる。 そんな日常が、この町には今も残っています。 南伊豆町の魅力は、派手さではなく「余白」。 人との距離感も、ほどよいです。 顔は覚えられるけど、踏み込みすぎない。 困っていたら声はかかるけど、無理には誘われない。 長く住んでいる人も、移住してきた人も、 それぞれのかたちで、この町と関わりながら暮らしています。仕事は多くはありません。便利さも、正直少なめです。 でもその分、自分で考え、自分なりの暮らしを組み立てていく余地があります。 海と山のあいだで手を動かしながら、 少しずつ、自分の居場所をつくっていく。 南伊豆町は、そんな生き方を受け止めてくれる町です。 自分のペースで暮らしたい人に、そっと寄り添ってくれる場所。 伊豆半島のいちばん先に、そんな日常があります。
甑島(こしきじま)
鹿児島県薩摩川内市下甑町
仕事で甑島に行くことにな
り、それまでも数多くの田舎に足を運ぶ機会はあったのですが、船で行くような離島は初めてでした。薩摩川内からフェリーで1時間半の船旅となり、正直不安しかありませんでした。事前情報としてその島が「Dr.コトー」のロケ地だということくらいでしたが、なおさら不安になりました。要するに、僻地を絵にかいたような場所ということ。僕は、昔の薩摩藩の時代から小舟で統治してきたことを思い出し励ますことにしました。ところが、フェリーが思いのほか最新式に見え、すっかり安心して甲板からの眺めを楽しみ、幸いに波はきわめて穏やかな日で、イルカの群れに遭遇し、そして時間が止まったような水面の「凪」も見て、神秘的な思いでした。東京からはるばる鹿児島の外れの港まで飛行機とレンタカーでやってきて、そこからの船旅。やっとのことたどり着いた島は、山脈のように高く目の前にそびえたっていました。仕事で役場の人にいろいろ世話になって、というか、わざわざ現場まで来てくれて、人情なのか、単に暇なのか分からなかったものの、とてもありがたかったです。宿の食事は魚介を使った素朴なもので、隣にいた常連客に聞くと毎日同じ料理らしい。その常連に凪の話をすると、荒れる時は船がひっくり返るほどになると脅され、あまり島に長居をしないことにして本土に戻り、そして次の日の雨の朝、ホテルを出るところのスロープで転倒をして足首を骨折するという災難に。ひとまずその右足を引きずりながら東京に戻り、全治3ヶ月の松葉杖生活となる。これでしばらく出張もできなくなり、幸いに仲間のおかげでしのぐことができたものの、会社をひとりで回さずに人を雇って組織化していこうとする転機となりました。これも甑島の神秘のひとつだったのかもしれません。
鴻巣アートの森
埼玉県鴻巣市北根
森の素材が、子どもたちの
手の中でアートになる 鴻巣アートの森に入ると、足元にはたくさんの素材があります。 落ち葉。 小枝。 木の実。 石ころ。 土。 木の皮。 普段なら通り過ぎてしまうものも、子どもたちの手にかかると、急に表情を持ちはじめます。 「この枝、動物の角みたい」 「この葉っぱ、魚のしっぽに見える」 「この石、顔にしたらおもしろい」 森の素材には、ひとつとして同じものがありません。 曲がった枝、虫に食べられた葉っぱ、ざらざらした木の皮、少し重たい石。 それぞれが、自然の時間をまとっています。 子どもたちは、それらを拾い、並べ、組み合わせながら、自分だけの形を見つけていきます。 小枝の家。 落ち葉の羽。 木の実のごちそう。 土の上に描かれた森の地図。 完成した作品を持ち帰ることが目的ではありません。 風が吹けば形は変わり、雨が降れば森に戻っていく。 でも、その場で見つけ、感じ、考え、手を動かした時間は、子どもたちの中に残ります。 森の中の造形活動は、自然を材料にするだけではなく、世界と仲良くなる時間です。 落ち葉一枚から物語が始まり、 小枝一本から世界が広がる。 鴻巣アートの森は、まだ名前のない発見が生まれる場所です。鴻巣アートの森のある地域について 鴻巣アートの森のある地域で好きなところは、まず空が広いところです。 建物に囲まれすぎていないので、風の流れや季節の変化を感じやすい。 春には草木が動き出し、夏には緑が濃くなり、秋には落ち葉や木の実が増え、冬には森の輪郭がくっきり見えてくる。 都会のように、便利なものがすぐ近くにそろっている場所ではありません。 でもその分、子どもたちが自分の目で見つけるものがたくさんあります。 小枝、葉っぱ、虫、土、石、風の音。 何もないように見える場所に、実はたくさんの素材と発見が隠れている。 そこがとても好きです。 一方で、嫌いなところ、というより少し困るところもあります。 駅から近いわけではなく、車がないと行きにくい。 草も伸びるし、虫もいるし、夏は暑く、冬は寒い。 整えようと思えば、手間も時間もかかります。 でも、その不便さや手間の中に、この場所らしさもあります。 何でもすぐに手に入る場所ではないからこそ、そこに行く意味が生まれる。 自然は、人間の都合に合わせてはくれません。 だからこそ、こちらが耳をすませたり、手を動かしたり、工夫したりする必要があります。 鴻巣アートの森のある地域は、便利さだけで測れば、少し不便な場所かもしれません。 でも、アートの場所として考えると、その不便ささえも大切な素材になります。 好きなところも、少し困るところも含めて、 この土地には「何かを始めたくなる余白」があります。 その余白の中で、子どもたちと一緒に、これからもいろいろな発見を重ねていきたいと思います。
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