築古の賃貸マンション耐震改修と全住戸スケルトンリノベーション
築45年にもなる賃貸マンションで設備もかなり古く、建て替えも考えたのですが、改修してやり直すことに決めました。すでに新しい入居者は入れないで、立退きも進めています。設計会社や工事会社などにもいろいろ検討してもらってはいるのですが、どこに頼むのがいいのかいまひとつ確信が持てないでいます。そこのアドバイスをいただきたいと思います。また、他の親族で所有する不動産とあわせてトータルで相続や今後の有効活用なども考えていきたいです。借地などもあって、どういう契約にしていくのがいいかなど、専門家の意見を聞きたいです。 マンションについては、これまで父が自主管理でずっとやってきたのですが、今後はプロに任せて、洗練されたやり方でやっていきたいと考えています。古い建物で昔の契約書などが残っていたりと、権利が複雑になっているので、この機会にそういったこともきれいにしていきたいです。かなりの金額の投資になると思うので、借入も利用して、将来的には最低でも30年くらいは使い続けられるような建物と管理体制にしたいです。 【物件概要】 場所:東京都港区 土地:182.64㎡ 建物:662.50㎡ 構造:鉄筋コンクリート造5階建、築45年 用途:店舗、賃貸マンション 現況:一部入居中 【コンサルティング内容】 まず、設計会社選びについては、そこの得意分野とそうでないことの見極めが必要です。その前段階として、そもそもどういう企画でどういったターゲット顧客に住んでほしい賃貸マンションにするのか、それにより要求されるデザインやスペックの方向性を決めるのが先になります。それに基づいて設計会社を選ぶという順番が正しいです。改修により設備や仕上げは新品同様になりますが、遮音性能やエレベーターがないなど、築古のハンディもあるため、新築マンションとは競合しないような商品戦略をとるべきと思われます。例えば、あえて古さの味わいを活かしたような作り込をして、それを趣向するターゲットに訴求するなどが考えられます。工事会社については、実施設計をしっかりまとめたうえで、設計と施工は会社を切り離して、入札方式で見積りをとるのが、最も適正な価格で発注するためのコツです。特に改修工事の場合は、工事会社にお任せで見積りを取ると、ブラックボックスが大きすぎて、発注者側でのコストコントロールが困難となり、不本意な工事支出を払わされることになりかねないです。また、改修工事の銀行からの借入もハードルが高い場合があるので、有利な条件の融資が引き出せるような資料作りが大事となります。 <実施内容> ・物件調査、資産調査 ・市場調査、事業企画、商品企画 ・権利調整、立退き交渉 ・事業収支、資金調達、相続対策 ・改修設計のプロデュース ・改修工事の入札、コンストラクションマネジメント ・管理運営体制の構築 (家いちばコンサルタント 藤木哲也)
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