不動産を直接売り買いする人たちの掲示板「家いちば」

田舎図鑑

石巻
宮城県石巻市
1,468
1
石巻に懐かしい思い出があります。妻と知り合って最初の旅行で、年越しドライブに松島方面を目指し、当時、アメ車のオフロード車に乗っていたものだから、好きこのんでひと気のない林道に入り込み、しかし日本の林道に米国製は不向きであったようで、あえなく路肩で車輪が空回りしスタック。まだ携帯電話が普及する前の時代、救援を呼ぶ手段もなく、そのうち雪が降り出し、いそいで麓まで歩いて下り、見知らぬ民家の戸を叩き、図々しく電話を借りることができました。その時の家主のあばあちゃんが温かいストーブとお茶でもてなしてくれたことが忘れられないです。JAFが来るのは明日となり、雪がやまなければ最悪は春まで待つことになるかもしれないということで、意気消沈して、仕方なく街に出てひと晩過ごすことにしました。その街がたまたま石巻だったのです。旅の予定になかった出来事で、鄙びた旅館にやっとのこと空いている部屋を見つけ、散々な思いで、しょうがないから飲み歩こうと夜の石巻の街を妻と半ばやけくそに練り歩きましたが、それがどうしようもなく笑えてしまい、この人となら苦楽を共にできそうだと感じました。結婚を決意した瞬間でした。あれから30年ほどが経ち、その間に大震災などもあり、久しぶりに訪れてみると記憶にある当時の街並みとだいぶ変わってしまったようで、しかし、羽黒山に上る階段に当時の名残りを見ました。津波被害が著しかった海沿いの一帯は、街が完全に消え去り、現在は公園としてはかなくも美しく整備されていることに心を打ちました。石巻に出会えて、ほんとうによかったと思います。
山梨市
山梨県山梨市
1,322
0
甲府盆地は、言うまでもなくぶどう、ももなどの果樹栽培が有名で、行ってみると至る所が果樹畑となっています。通常、田舎といえば田んぼの風景を思い出しますが、ここはそれとはまったく違った風景です。そして、背後には北も南も、山々がそびえ立っていて、それらにいつも見守られているような安心感があります。山梨市にある空き家の持ち主に会いに行く機会があり、訪ねてみると、立派な家というほどではなかったものの、こじんまりときれいにしてあり、特に目を見張ったのが、クラシックのレコード収集と大きなスピーカーを備えたオーディオセットでした。窓の向こうには果樹園が広がり、ここでブラームスでも大音量で聴いてみたいと思いました。地元の人がよく行くようなお店でお昼を食べると、この土地の大地の恵みを感じます。県名を冠した市であるが、県庁所在地でなく、人口もかなり減って3万人くらいの小さな町です。それでも豊かさを感じます。東武鉄道を興して「鉄道王」と呼ばれた根津嘉一郎の出身地で、市内に根津記念館という旧家と美しい庭園が残されていて、かつては甲州財閥と呼ばれ、明治から大正にかけて中央財界に大きな影響力を与えたものです。その過去を思うと、今のひっそりとしたこの地域のようすが拍子抜けのように思えます。すり鉢のような形をした地形であるため、少し斜面を上ると、どこからでも盆地全体の夜景を眺めることもできます。そこから生まれる一体感も、この土地の心地よさになっていると思います。
岐阜東濃
岐阜県瑞浪市
5,464
4
私が生まれ育ち、現在も家族と生活しているのが、岐阜県の東部に位置する瑞浪市です。恵那市で高校時代を過ごし、中津川市出身の主人の田舎に遊びに行くことも多いので、岐阜県東濃地方についてご紹介します。 この地域は、たくさんの自然に囲まれ『ザ・田舎』という景色が広がっています。そんな田舎ではありますが、高速道路も東西南北に整備され、名古屋まで電車1本で行けるという便利な土地柄のため、最近では東濃地方に家を建て、愛知県へお勤めになる方も増えていると聞きます。東濃地方の魅力をお伝えします。まずはやはり自然に囲まれていることです。 恵那山、御嶽山、遠くは伊吹山まで臨むことができます。中津川市、恵那市の山間の川は、とてもキレイで、夏の川遊びは最高です。マイナスイオンを全身で感じて過ごす時間は、最高の癒しの時間です。 次にお伝えするのは、歴史や伝統文化を感じることができるということです。この東濃地方には中山道が通っています。そのため各宿場町や沿道には、古い建物や遺跡が多く立ち並んでいます。また明智光秀生誕の地とも言われています。(諸説ありますが。)城跡も多く、歴史的な風情を残す町並みを感じることができます。伝統文化として各地域には歌舞伎小屋が残っており、地歌舞伎を伝承していく活動が盛んに行われています。私の娘も地歌舞伎に参加しており、秋の定期公演や各地へ出向いて披露する公演は、楽しみのひとつです。時代と共に消えつつある伝統文化もありますが、このすてきな伝統芸能は後世へ継承していってほしいと願っています。 そして地場産業でもある陶器の生産が盛んです。陶器やタイルの生産が盛んで、各地で行われる陶器祭りは、破格の値段で陶器が購入できるため、遠方からも多くのお客さんが来て、大変にぎやかなイベントです。陶芸家さんも多く、陶芸家さんのお家には立派な窯があり、素敵な作品を作ってみえます。また作陶教室も多く開催され、オリジナルの作品を作って楽しむこともできます。ちなみに私は毎年、地元公民館の陶芸教室で干支の置物を作っています。 そして最後にご紹介するのはグルメです。代表的な郷土料理と言ったら、からすみ(米粉菓子)、五平餅、朴葉寿司、栗きんとんです。お店でも購入できますが、各家庭でも季節毎によく作ります。祖母や母が作るこれらの料理が、私は大好きです。魅力溢れる東濃地方に興味を持ってもらえたら幸いです。 『東濃へ、いっぺんおいでなんしょ!』
向ケ丘遊園
神奈川県川崎市多摩区
4,285
6
神奈川県川崎市多摩区の多摩川付近の向ヶ丘遊園で子育てをしました。新宿から電車で約20分。向ヶ丘遊園駅は小田急線始発駅で、高原風の屋根がとてもかわいい駅舎です。都会から近いにも関わらず、多摩丘陵の一角である生田緑地には蛍やタヌキが生息しています。升形山は横穴式の古墳があり、山へ登る階段は今年新しく更新されました。 地元の東生田小学校は集団登校があり、子供たちの縦の繋がりができて、上の子が下の子をお世話します。学校が終わると、山で遊んで昆虫採集をしたり、秘密基地を作ったり。日曜日には升形山の山頂でアスレチック遊技で遊び、展望台からは横浜のベイブリッジや新宿のビル群を眺めました。そのあとは生田緑地内のプラネタリウムに行き星空を見ながらお昼寝したり、岡本太郎美術館で「芸術は爆発だ」のパワーに触れたりできます。田舎暮らしに憧れる人や、古民家などの建物を見るのが好きな人にはたまらない、古民家の集落、日本民家園があり、移築された白川郷もあります。白川郷に移住はできないけれど、まるで田舎に移住した気分が味わえます。国指定重要文化財7件、国指定重要有形民俗文化財1件、県指定重要文化財10件、市指定重要歴史記念物7件の計25件の建造物が移築・展示されています。園内には、東日本の代表的な民家をはじめ、水車小屋・船頭小屋・高倉・歌舞伎舞台などの建物の他、遠路には、道祖神・庚申塔・馬頭観音・道標などの石造物、民家内には農具・機織り・藁細工・竹細工などの生活用具類を展示していたり、民家や民具に関する講座や企画展示、民俗芸能公演、お茶会など、年間を通じてさまざまなイベントが行われています。イベントでは子供たちと古民家大工入門に行き、砂壁を塗る体験もしました。着物で行くと入園料が無料の日があります。 さらに生田緑地にはバラ園があり、春と秋はたくさんの人が訪れます。バラを愛でながらの野外コンサートが開催されています。向ヶ丘遊園をお散歩すると、町のあちこちにドラえもん、パーマン、オバQ等のキャラクターの小さな銅像を見つけることができます。「藤子・F・不二雄」のミュージアムがあるからです。走っているバスのラッピングもドラえもんのキャラクターが描かれています。ミュージアムへは五ヶ村堀緑地という水路の横の遊歩道を歩きます。ミュージアムに着くまでに、いくつのキャラクターを発見できるかワクワクできます。 私は生田緑地で遊び、育ちました。同じように子供も山の自然の中でのびのび遊んで育ちました。そして現在は。孫も一緒に親子3代で休日を楽しむ場所となりました。駅前の再開発でタワーマンションを建設中です。新しいスーパーマーケットもオープンしました。東京ドーム3.5個分の向ヶ丘遊園地の跡地にはこれから天然温泉施設とグランピング、ショッピングモールができます。家族連れでぜひ遊びにきてください。
鴻巣アートの森
埼玉県鴻巣市北根
638
0
森の素材が、子どもたちの手の中でアートになる 鴻巣アートの森に入ると、足元にはたくさんの素材があります。 落ち葉。 小枝。 木の実。 石ころ。 土。 木の皮。 普段なら通り過ぎてしまうものも、子どもたちの手にかかると、急に表情を持ちはじめます。 「この枝、動物の角みたい」 「この葉っぱ、魚のしっぽに見える」 「この石、顔にしたらおもしろい」 森の素材には、ひとつとして同じものがありません。 曲がった枝、虫に食べられた葉っぱ、ざらざらした木の皮、少し重たい石。 それぞれが、自然の時間をまとっています。 子どもたちは、それらを拾い、並べ、組み合わせながら、自分だけの形を見つけていきます。 小枝の家。 落ち葉の羽。 木の実のごちそう。 土の上に描かれた森の地図。 完成した作品を持ち帰ることが目的ではありません。 風が吹けば形は変わり、雨が降れば森に戻っていく。 でも、その場で見つけ、感じ、考え、手を動かした時間は、子どもたちの中に残ります。 森の中の造形活動は、自然を材料にするだけではなく、世界と仲良くなる時間です。 落ち葉一枚から物語が始まり、 小枝一本から世界が広がる。 鴻巣アートの森は、まだ名前のない発見が生まれる場所です。鴻巣アートの森のある地域について 鴻巣アートの森のある地域で好きなところは、まず空が広いところです。 建物に囲まれすぎていないので、風の流れや季節の変化を感じやすい。 春には草木が動き出し、夏には緑が濃くなり、秋には落ち葉や木の実が増え、冬には森の輪郭がくっきり見えてくる。 都会のように、便利なものがすぐ近くにそろっている場所ではありません。 でもその分、子どもたちが自分の目で見つけるものがたくさんあります。 小枝、葉っぱ、虫、土、石、風の音。 何もないように見える場所に、実はたくさんの素材と発見が隠れている。 そこがとても好きです。 一方で、嫌いなところ、というより少し困るところもあります。 駅から近いわけではなく、車がないと行きにくい。 草も伸びるし、虫もいるし、夏は暑く、冬は寒い。 整えようと思えば、手間も時間もかかります。 でも、その不便さや手間の中に、この場所らしさもあります。 何でもすぐに手に入る場所ではないからこそ、そこに行く意味が生まれる。 自然は、人間の都合に合わせてはくれません。 だからこそ、こちらが耳をすませたり、手を動かしたり、工夫したりする必要があります。 鴻巣アートの森のある地域は、便利さだけで測れば、少し不便な場所かもしれません。 でも、アートの場所として考えると、その不便ささえも大切な素材になります。 好きなところも、少し困るところも含めて、 この土地には「何かを始めたくなる余白」があります。 その余白の中で、子どもたちと一緒に、これからもいろいろな発見を重ねていきたいと思います。
FAQ
よくある
ご質問