未登記でも売ることはできますか？

建物が「未登記」ということは意外と少なくありませんが、それでも売買することは可能で、それ自体が違法というわけではありません。ただし、法的にその建物の所有者が誰であるかを示す証拠が弱くなるため、そこにさまざまなリスクが潜みます。たとえば、ある日その建物を「自分のものだ」と主張する人が現れたとして、それを打ち消す手段が登記以外に乏しくなります。

登記に代わるものとして、固定資産税の課税台帳に記載されている名義（納税義務者）で所有を主張する方法もあります。しかし、所有者と納税者が一致していないケースもあり、100％の証明とは言えません。

実は最も強いのが、「その建物を長く占有してきた」という事実です。その証拠のひとつが鍵の所有です。建物の鍵を持っていなければ占有もできません。ですから、建物には常に鍵をかけ、別荘などの場合は特にしっかり管理しておくことが重要です。

もちろん、売買を機に建物の建物の登記（表題登記）を新たに行うことも可能です。ただし、その際には、建物の所有者であることを証明するための資料として、建築当時の請負契約書や工事完了引渡証明書、固定資産課税台帳の写しなどが求められます。これらの書類が手元にない場合は、売主さんに協力をお願いする必要があります。書類が揃わないと、登記申請自体が受理されないこともありますので、売買に入る前に確認しておくのが安全です。詳しくは、契約の段階で家いちばの宅建士にご相談ください。

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